2018年08月14日

【書評】小沢昭一さんの「思えばいとしや 出たとこ勝負」は、貴重な「昭和史」!・・・終戦後にストリップに勇気づけられた話、劇団の度重なる離合集散の件など、当事者でなければ分からない話が満載、オススメです!

最近はどうも【書評】がメインになりつつ
ある当ブログですが、ご了承下さい。

なにしろ、本は風呂に入りながらでも
読めます。

観劇って大変なんですよ、案外。

「半日がかり」とまでは行かないに
しても、それに近いくらい時間を
取られますし・・・。

観劇自体は1〜2時間で終わりますが、
場所によっては片道で1時間以上
かかるところもあります。

そうなると、どうしても、時間にある
程度の余裕がないと行けなくなる。

結局、今月も見たい舞台が2本あり
ありましたが、行けずじまいになり
ました。

もう一つ、見たい舞台がありますが、
これも行けるかどうか・・・。

なるべく行こうと思っていますが。

さて、今回の【書評】ですが、コチラ
の本についての書評となります。↓





小沢昭一さんの「思えばいとしや
"出たとこ勝負"」です。

もっとも、小沢昭一さんという演劇人の
こと、今の若い人はどれくらい知って
いるんでしょうかねえ。

そんな私も、小沢昭一さんと言えば
TBSラジオで長年放送されていた
「小沢昭一的こころ」のイメージが
強く、その演技についてはあまり
知らないのですが・・・。

(*「小沢昭一的こころ」はCD化も
されています。改めて聞きたい。↓)





小沢昭一さんは2012年に83歳で亡くなり、
その際、私も公式ブログで【訃報】を
書いています。↓

・【訃報】小沢昭一さんを悼む…国宝級だった「小沢昭一的こころ」

http://arayamahajime.seesaa.net/article/306428142.html


この時にも触れたように、私にとって
小沢さんは「小沢昭一的こころ」なん
ですよ、そのイメージは。

これは私くらいの世代はだいたいそう
なんじゃないですか。

私より上の世代になると、映画や舞台の
イメージもあるのでしょうがね。

あと、テレビで最も印象に残っているのは、
1985年の夏、「ザ・ベストテン」の
スポットライトで「ハーモニカブルース」
を歌ったことです。

(*こちらのアルバムにも収録されて
います。↓)





そもそも「ザ・ベストテン」のスポットライト
のコーナーは「ベストテンに入ってくるで
あろう話題の曲」が取り上げられることが
ほとんどでしたから、これは結構、衝撃的
でした。

あの頃のテレビには、まだ「意気」の
ようなものがありましたね。

ラジオやハーモニカのイメージが強い
小沢さんですが、著書ではこれらのこと
についても書かれています。

しかし、最も印象に残ったのは、その
「昭和史」とも言える、同時代に生きた
人間でなければ語れない戦後の生活が
ありのままに描かれているところでした。

小沢さんは当時のほとんどの少年がそうで
あったように「軍国少年」として育ちました。

1945年3月、後から振り返ると終戦直前
には、海軍兵学校予科にも進みました。

ほどなく敗戦となり、すべての価値観が
変わり、そこで小沢さんがストリップに
勇気づけられた話は、この本の真骨頂
とも呼べる場面でした。

ストリップと聞けば、眉をひそめる人も
多いでしょうが、小沢さんに言わせれば
「戦後の自由の象徴」でして、一条さゆり
さんの演技に魅せられ、後にはレコード
まで出してしまう件は、これまた印象的
でした。

(*これがそのLP。現在はCD化されて
います。↓)





また、小沢さんは何度も劇団を立ち上げ
ては、離合集散を繰り返しました。

この件についても実に興味深い話が
満載で、最終的には一人で「しゃぼん玉」
なる劇団を立ち上げ、これは死ぬまで主宰
を続けました。

劇団って、無限にありますが、思えば
私のここ数年の観劇体験から言っても、
もはやない劇団も結構あったりします。

宣言して解散する劇団もありますが、
多くは「自然消滅」のように消えて
いくパターンが多い。

小沢さんのような演劇人でもそうだった
のですから、結局は「一人で劇団をやる」
というのが、最も長続きするのではと
思ったりもしましたね。

まあ、会社社会に例えれば、中小零細
企業も似たようなものですが。

「昭和史」でもありますが、そんなに
堅苦しくはなく、むしろ、小沢さん
独特の軽妙な語りによって構成されて
いるこの本、読みやすいですし、
オススメですね。

舞台人にこそ、読んで頂きたいと
思いました。


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posted by あらやまはじめ at 20:46| 神奈川 ☁| Comment(0) | 舞台関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




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